<毒喰らわば、、、>
小賢しく文献などで調査を重ねた僕は、またすぐに、あるレンズが欲しくなった。こう書くと物欲のかたまりのようだが、これは予定通りである。僕は広角、標準、望遠と、3本の気に入ったレンズを揃えたかったのだ。ボディを手に入れたとき妻には「レンズは友人に借りる」などと説明していたのとは大きな違いだが、時の流れはうつりにけりないたずらに、なので仕方ない。
さて、欲しくなったのはズマリット、というレンズ。
このズマリット、予定通り標準の50mmで開放はなんとF1.5。暗い室内などにも使い易そうだ。しかし欲しくなった理由はそんなものではない。数あるライカレンズのなかでも強烈な「味」があることで有名なのだ。
先に紹介した参考図書などを見ても開放近くでのやわらかーい描写。そしてピントの合っているところの繊細さ、など、良さそうなのがバッチリ分かる。しかもこういう「味」のあるレンズにしては市場価格が高くない。だいたい5万円から8万円といったところである。これは買いだ。
早速ヤフーオークションでチェックである。3本くらい出品されている。しかしどれも、「研磨済み、美品です。」とか、「若干の拭きキズあり」とか、ズマロンの件でレンズの状態に神経質になっている僕にとっては禁句が並んでいて手を出せない。何日かモニターしていたがその状況は変わらない。
日本がだめなら、とまたアメリカのeBayの中を探してみた。単品はどれもイマイチの状態。さらに探すとあるにはあったが、、、
唯一見つかった完璧に見えるズマリットはM3に付属して売られていた。1500ドルくらいの値が付いていたがまだ、売り手が指定した「最低落札価格」に届いていない。しかも僕はM3は欲しくない。状況としては、「レンズを買ったらボディーが付いてくる」といった感じである。
本来メインの商品であるM3は写真ではとても綺麗に見える。キズもほとんどないようだ。
「これなら売れるか?」
悪魔的な考えが僕の頭をよぎった。商品はM3とズマリットと皮ケースにライカメーターという露出計。ズマリット以外全部売ってしまえばミントなズマリットが手に入る。
早速他のオークションやら日本カメラ、アサヒカメラなどの中古カメラ相場表、なんかを見て綿密な足し算と引き算をした結果、僕は1760ドルくらいでこのオークションを落札しよう、と決めた。結局売主のほうが一歩上手で最低落札価格が1800ドルだったので、1800ドルで落札した。なあに40ドル高かったくらい誤差である。さらに送料の60ドルと関税6700円、オンライン送金でかかった85ドルくらいなんかも誤差である。くやしいので計算すると誤差だけで240ドルもかかった、、、、
まさに毒喰らわば、の心境でいつしかズマリットM3ケースつきを手に入れていたのだった。
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| やっと手に入れたズマロン50mmF1.5 |
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| そして付いてきたM3 |
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